今の会社ではたくさんの組織があり、たくさんの所属長がいます。 各組織のメンバーに関する情報を共有する際に、ファイルサーバーを活用しています。
 
ただ、同じフォルダに個人情報を格納するわけにもいかず、アクセス権制御を行ったフォルダを用意して、そのフォルダの中にファイルを格納するという運用を行っています。
 
今回は、このアクセス権制御を行ったフォルダを用意する作業を圧倒的に効率化する方法となります。
 
このWebサイトに公開しているツールの中でも最も使い方が難しいと思いますので、優しく解説できればと思います。 
 
 
 
例えば、企画課のメンバーの評価は松本さんに聞く。みたいな感じです。

このアクセス権付きフォルダを作成ツール、以下のように、それぞれの所属長用のフォルダをファイルサーバーに作成し、そのフォルダには、所属長とその組織の統括者しかアクセスできないという権限制御をすることが可能です。

以下の図では、企画課は人事部の部長である、大野さんと企画課の所属長である松本さんしか見られず、採用課の櫻井さんは企画課のフォルダにアクセスできないようになっています。

部長だけが参照できるフォルダの作成

上記フォルダ構成だけであれば、人事部付のメンバーについてお伺いしようとしても、部長の大野さんだけの権限が設定されたフォルダは存在しません。

そのため、このツールの中では、人事部のフォルダの配下に部長用という部長のみの権限を設定したフォルダを自動で作成することが可能です。

こちらの設定の仕方は後述します。

 

部に直轄の係が存在するケース

組織構成上、「部>課>係」という前提でフォルダ作成する場合、課の配下に係があることが基本です。ただ、場合によっては、部の配下に直接係が存在するケースというのも考えられます。

この場合、業務推進係のメンバーについては、人事部のフォルダを利用するしかなく、個別のフォルダというものが存在しません。

そこで、このツールでは、以下のように、存在しない階層にダミーの組織のフォルダを作成し、その配下に業務推進係というフォルダを作成することが可能です。

 

上記では部直轄組織という名前になっていますが、こちらも設定手順は後述します。

 

ダウンロードリンク

以下のファイルをダウンロードしてご利用ください。
 

アクセス権付きフォルダ作成ツールの使い方

1.Bossシートの記入

① B列~E列に組織名を記載する

B列からE列は組織名を記載します。

ポイントは二点です。

  • 組織の構成は階段状になるように記載すること
  • 直轄組織(例:人事部の配下に業務推進室)がある場合、間の組織名はブランクにしておくこと
組織名称は階段状に記載
間の階層はブランクに

上記二点はフォルダ作成時のエラーになりかねないポイントなので、意識しておいてください。

 

②H列以降に統括者を記載する

H列以降に、それぞれの組織の統括者を入力してください。

J列以降は、統括者(所属長)と同じレベルで参照させたいユーザを入力します。

例えば、人事担当役員には人事部長と同じ権限で参照させたい。といった場合には、J3/K3にIDと氏名を入力します。

ここでのIDとは、フォルダのアクセス権を設定する際の”ユーザ名“となります。

 

2.Settingsシートの記入

Settigsシートをご覧いただくと、たくさんの設定項目があります。

設定項目と内容については、以下の通りとなります。

項目名 内容
ドメイン 社内のドメイン名を指定します。xx\abc.com の xx 部分です。 JP
管理者ユーザ名 社内のファイルサーバーであれば、管理者ユーザが存在するはずです。その管理者ユーザ名は忘れず入力しておきましょう。ここで入力されたユーザはフォルダに設定した所属長に関係なく、すべてのフォルダを参照できます。 administrator
追加ユーザ名

ここで入力されたユーザはフォルダに設定した所属長に関係なく、すべてのフォルダを参照できます。例えば、人事担当者が全員入っているメーリングリスト(ユーザ名)などを入力することをおすすめします。
例:sample@xxx.com → sample と入力します。

sample

追加ユーザ権限

上記で追加したユーザの権限レベルを設定します。F→フルコントロール、C→変更、R→読み取り専用。

F
階層名(6行目~9行目) 組織の階層の名前を入力しましょう。ここでの設定は任意です。
限定フォルダ(11行目~13行目) 冒頭で説明した「部長だけが参照できるフォルダの作成」に関係する設定です。ここで入力した名前が所属長限定フォルダの名前として作成されます。 部長用
直轄組織名(15行目~17行目) 冒頭で説明した「部に直轄の係が存在するケース」に関係する設定です。ここで入力した名前がダミーでフォルダを作成する際の名前となります。 部直轄組織
権限レベル:管理者ユーザ 管理者ユーザの権限レベルです。基本F(フルコントロール)を指定しておきましょう。 F
権限レベル:統括者ユーザ Bossシートで入力した統括者(所属長)の権限設定をする際の権限レベルとなります。F→フルコントロール、C→変更、R→読み取り専用。 C
作成先フォルダ 権限付きフォルダの作成先を指定しましょう。ファイルパスを入力します。(ここでは必ず、ファイルサーバー上のフォルダを指定します。ローカルのフォルダを指定することはできません) \\servername\temp\新しいフォルダー

 

3.Mainシートの「シート記入」ボタンをクリックする

Mainシートの「シート記入」ボタンをクリックすると、以下のメッセージが表示されます。

はい、をクリックすると、Bossシートに記載されている内容を参考に、Mainシートの記入を開始します。

上記ダイアログが表示されれば完了です。

以下のようにシートに書き込みが行われます。B列~E列は組織名称の記入、H列以降は権限設定の詳細となります。

 

4.Mainシートの「フォルダ作成&権限付与実行」ボタンをクリックする

Mainシートの「フォルダ作成&権限付与実行」ボタンをクリックすると、Settingsシートで設定した「作成先フォルダ」にフォルダが作成されます。

以下では「C:\temp\新しいフォルダー」に人事部というフォルダが作成されています。

 

このフォルダの配下を見てみると、ここまで設定したフォルダが作成されています。

 

企画課は配下に1係・2係・3係が作成されている
部直轄組織には部直下の業務推進係のフォルダが作成されている

 

※自宅の環境にフォルダ共有サーバーの仕組みがないので、ローカル(Cドライブ)で説明しています。そのため、設定まではできていませんが、この手順で権限設定まで完了しています。(利用するみなさまはファイルサーバーの環境で権限設定をしてください。)

 

さいごに

非常に手順の多い設定ですが、フォルダのアクセス権を手動でつけていくよりか、はるかに効率化できます。

ぜひ使ってみてくださいね。 

 

更新履歴

バージョン 更新日 内容
1.0 2021/06/20 初版リリース
1.1 2021/08/25
  • 第四階層に権限付与されていなかった不具合を修正
  • BossシートからMainシートへ書き込みを行った後、階層の昇順でソートを行うように修正
2.0 2021/12/25 「コマンド作成」の機能を「VBAから直接権限付与」するように機能変更。その他、各パラメータのエラーチェックを追加