今回のツールは複数人に簡単に一括でメールを配信するツールの紹介です。 本ホームページではOutlookを利用したメール一括配信ツールもこちらのページで紹介していますが、本ページのツールはOutlookを用いず、Excelから配信するツールを作成しました。

 

メール自動配信ツール(CDOVer)のメリット・デメリット

メリット

  • 宛先の人数制限がない(何人でも送信できる)
  • 個人毎に件名・本文の文字を調整・変更することができる
  • 個人毎に送りたい個別のファイルを添付することができる
  • PCにOutlookをインストールしていなくても使える。(Excelさえインストールされていれば・・・)
  • 送信者のメールアドレスを任意で変更できる
  • 送信ログを別ファイルにて確認することができる

デメリット

  • メールサーバーを設定するため、設定が面倒。
  • メールのオプションの設定ができない。
  • メールサーバーの種類によっては、添付ファイルの拡張子によって送付できないケースがある

 

若干設定が面倒ですが、送信者を変更したりすることもできますので是非、こちら、ご活用ください。

またデメリットの最後は要注意です。例えば、私はロリポップのメールサーバを使っていますが、「.xlsm」は送付できませんでした・・・!

ということで、送信前には必ず!添付ファイルが送付できるかどうか確認してくださいませ!!

 

メール自動配信ツール(CDOVer)の概要と利用例

どのようなケースで使うのかご紹介します。 以下、早速ツールの画面です。今回のサンプルは、櫻井くん、松潤、城みちるの三人に360度サーベイの結果をフィードバックするというイメージで作ってみました。

添付ファイルについて、お三方にそれぞれ添付ファイルを送付するというケースを想定しています。 以下のフォルダの「添付ファイル.txt」は三人共に送付し、櫻井くんには「櫻井.txt」、松潤と城みちるにはそれぞれの名前のファイルを二つ送付してみます。

 

 

送付予定のファイル 櫻井くん:「添付ファイル.txt」「櫻井.txt」 松潤:「添付ファイル.txt」「松本.txt」「松本2.txt」 城みちる:「添付ファイル.txt」「城.txt」「城2.txt」

 

ツールを実行してみたところ、想定通り、三件メールが届きました!! 松潤のメールをサンプルで掲載しておきます。

 

今回のツール(CDO版)では、宛先を任意のメールアドレスに変更することが可能です。

 

 

ダウンロードリンク

以下のファイルをダウンロードしてご利用ください。

 

ツールの使い方(設定)について

1.Settingsシートの「メールサーバ」に設定内容を記入する

以下、Settingsシートの「メールサーバ情報」の項目です。

メールサーバ情報が結構厄介なので、ご注意ください。

項目名 内容
サーバ名

SMTPメールサーバのFQDN名を入力してください。

smtp.lolipop.jp
ポート番号 465 or 25 を指定します。 465
ユーザ名 メールサーバにアクセスできるユーザ名を入力します。
社内のメールサーバーを利用している場合、ブランクでも問題ありません。ちなみに、私の会社では、不要でした。
xxx@abc.com
パスワード メールサーバにアクセスできるユーザ名に対するパスワードを入力します。
社内のメールサーバーを利用している場合、ブランクでも問題ありません。ちなみに、私の会社では、不要でした。
xxxxxxxxxxx

 

2.Settingsシートに「メールで利用する内容」を記入する

3行目から7行目までは、メール送付に必要な情報を記載します。

項目名 内容
送信者メールアドレス

送信者メールアドレスを記載します。
(任意のメールアドレスを指定できます。悪用禁止!)

harry123@abc.corp

BCC BCCで配信する宛先のメールアドレス・メーリングリストを指定します。
複数人を指定する場合、セミコロンで区切って指定してください。
xxx@abc.corp;yyy@abc.corp
共通添付ファイル 全メールに共通して添付するファイルを指定します。
ファイルについてはファイルのフルパスをすべて記載してください。
C:\temp\共通添付ファイル.txt
個別添付ファイル格納先 後述しますが、メールごとに個別のファイルを添付することができます。
個別の添付ファイルについては、同じフォルダに格納し、そのフォルダパスを記載します。
C:\temp\
送信ログ出力先

送信ログを出力する仕組みとなっています。
送信ログファイルの出力先を指定すればそのフォルダにログファイルを出力します。
指定しなければ、本ツールにファイルを出力します。

C:\temp\

 

3.Mainシートの宛先情報を記入する

MainシートのA列~AN列はTOで送付する宛先を指定します。AO列~CB列はCCで送付する宛先を指定します。TO/CCともに、20名ずつ入力することができます。A列は必ず入力してください。(必須項目)

なお、OoutlookVerとの違いとして、CDO版は名前解決ができないため、必ずメールアドレスを入力してください。

 

グループ化していますので、必要な範囲にメールアドレスを入力してください。

 

4.Mainシートの送信内容を記入する

CC列~CI列はメール本体で使う情報となります。

 

入力内容はシンプルです。 CC列が件名の情報となります。

本文については、CD列~CI列の情報を結合して表示することになります。本文1→本文2→本文3→本文4→署名 という順番で結合することになりますので、関数(数式)を用いて楽しく結合しましょう。

CJ列以降の情報はプログラム内で一切使っていませんので、参考情報をたくさん持ってきて、メール文に活用してください。 以下では、宛先の名前から名字だけを抽出して、件名に使っています。

 

個別添付ファイルの設定方法

このツールの中で一番難しいのが個別ファイルの添付方法だと思います。(勝手に・・・) ということで、個別ファイルの設定方法について、詳細を記載します。 前述しましたが、Settingsシートに個別添付ファイル格納先を入力することがまず最初のステップです。

次に、どのように送信するファイルを指定していくか、をご紹介します。 送付したいファイルを振り返ると、、

送付予定のファイル 櫻井くん:「添付ファイル.txt」「櫻井.txt」 松潤:「添付ファイル.txt」「松本.txt」「松本2.txt」 城みちる:「添付ファイル.txt」「城.txt」「城2.txt」

でしたね。   格納されているCドライブのTempフォルダを見てみます。

 

松潤と城みちるについては、2ファイル送付しないといけないですね。 では、Mainシートに戻ります。

 

1ファイルだけであれば、単純にファイル名だけを入力すればOKです。 つまり、櫻井くんは「櫻井.txt」のみを入力しています。 複数ファイルを送る場合は、「;」(セミコロン)もしくは「,」(カンマ)でファイル名を区切りましょう。  

送付予定のファイル→入力例
櫻井くん:「添付ファイル.txt」「櫻井.txt」→ 櫻井.txt
松潤:「添付ファイル.txt」「松本.txt」「松本2.txt」→ 松本.txt;松本2.txt または 松本.txt,松本2.txt
城みちる:「添付ファイル.txt」「城.txt」「城2.txt」→ 城.txt;城2.txt または 城.txt,城2.txt
※共通添付ファイル名はSettingsシートで記載しているため、入力する必要なし。

以上で設定は終了です。お疲れ様でした。  

 

ツールの使い方(実行方法)について

1.メール送信ボタンをクリックします

まずはメール送信ボタンをクリックします。

 

2.プレビューを確認するメッセージを選択する

プレビューを行うかどうか、メッセージが表示されます。ここでいいえを選択すると、すべてのメールが一気に送信されます。

個人的にははいをクリックして、プレビューを確認してもらいたいです。

 

はい、をクリックすると、以下のようなプレビュー画面が表示されます。

 

ここで、「配信」をクリックすると、今確認しているメール(櫻井くんへのメール)が送信されます。

また「以降プレビューなしですべて配信」をクリックすると、櫻井くんのメール含め、すべて送付することができます。

「配信中止」をクリックすると、今配信しようとしているメールを含め、配信を停止します。

 

3.送信ログを確認する

送信ログはSettingsシートで格納先を指定しない限り、本ツールと同じフォルダに作成されます。

名称は「日付_mail.log」になってます。

 

 

送信ログと宛先、件名を表示しています。(出力内容については、今後Updateする可能性が高いです)

 

さいごに

差出人のメールアドレスを変更できるというのが最大のメリットです。ぜひ使ってみてください! 

 

更新履歴

バージョン 更新日 内容
1.0 2021/11/28 初版リリース